平たく詠む(10首歌)

    ひたすら生きる

どれほども成長せずにただ老いた友に会うたびに省みる我

身の不遇聞くに堪えない本当は黙って聞いてあげるだけでいい

嫌な人嫌な思い出忘れ去り楽しくあったことのみ甦る

野に出れば季節の花々相次いで咲き出る不思議飽かず眺める

家族皆健在である幸せに反していても希望は捨てず

希望ある限りは青春など嘯く大上段に振りかざす我

生かされて今日まで生きて来し自分感謝の心ふと湧くことあり

伯楽は常にあれども千里の馬常にはないと言われる真実

永遠に生きていられる錯覚をして人生の師走快走

幸運に恵まれずともひたすらに人を信じて生き続けるのみ

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