雅歌仙⑦「夏草や」の巻 雅澄 雅博両吟 令和4年7月17日 満尾
1 夏草やどちらが勝つか水一杯 雅博
2 風穴訪ね憩ふ緑蔭 雅澄
3 ニンニクをウォッカに漬け雲去りて 博
4 じゃこ天あれば三豊茄子顔 澄
5 世の中は金か理念かはたイモか 博
6 燕の受難復讐の鬼 澄
7 野分来て一息つけり葉のしずく 博
8 村の鎮守の秋祭なく 澄
9 村よりも国を守れと声高し 博
10 旅は道連れ世は情けとか 澄
11 AIに情けは有りや森深く 博
12 心常夏涼やかな歌 澄
13 リュウグウも遠慮しいしい星今宵 博
14 雅女の牙城ぞ恐き 澄
15 粗にして愚黙って歩けば道はある 博
16 理不尽無謀人を殺める 澄
17 振えども思いがけない落とし穴 博
18 よいことばかりさてないものだ 博
19 人生に花鳥風月まぎれなし 澄
20 仏陀曰此世美而命甘美 博
21 文学は虚実皮膜の間にあり 澄
22 好きと嫌いはあれ女偏 博
23 嫐られて嬲りても人佛と成る 澄
24 自力を捨てよさらば往生す 博
25 チチロ虫初音聞きたる夏の朝 澄
26 コオロギ食べて元気いっぱい 博
27 盲点をかいくぐってぞドンとやる 澄
28 隙ある人は他人ほころばす 博
29 申し合わせないはずなのに蝉時雨 澄
30 羽音立てサギ飛び去る水辺 博
31 鴨が葱背負って来れば祝酒 澄
32 障子の外は霜ふるはちす 博
33 打水も床几もありし幼き日 澄
34 顔も知らずに嫁ぎゆく子ら 博
35 花ならば大和撫子さていかに 澄
36 期待の星に生く世重ねむ 博