雅歌仙⑧「獺の」の巻 雅澄 雅博 両吟 令和4 年8月17日 満尾
1 獺の魚並べて夏祭 雅澄
2 本に埋れて一炊の夢 雅博
3 置き手紙韋駄天走り別世界 澄
4 「義信伝」詩の如く冴え 博
5 墓標なき詩人に詩碑と詩集あり 澄
6 虎皮残し我何もなし 博
7 世のすべてみんなちがってみんないい 澄
8 行水して井戸からスイカ 博
9 蚊帳の中に居れば雷落ちぬとか 澄
10 ミサイルが飛ぶ西も東も 博
11 第三次世界大戦予兆あり 澄
12 ここ掘れワンワン手を貸せモグラ 博
13 たたかれるほど強くなる国の民 澄
14 梅干ほす家炎天の午後 博
15 朝明けを待ちきれず鳴く慌てセミ 澄
16 倒れし蝉に蟻群れており 博
17 キリギリスコオロギ昔は真反対 澄
18 アカシアの名はニセアカシアぞ 博
19 古き友 断捨離してるとメールあり 博
20 ばっさり未練断たねばならぬ 澄
21 どっさりと土産残したペロンさん 博
22 虎となるのはつらいことです 澄
23 登竜門登れど狷介月に咆え 博
24 和介健 中学校訓日本一 澄
25 曲者と厄介者が世にあふれ 博
26 秋波を見れば満たされる海 澄
27 言の葉の寄せるさざ波頼まるる 博
28 なるほど契る家庭連合 澄
29 育児より教祖に尽す人もあり 博
30 鎮守の森の祭り年番 澄
31 雨マーク次々消える夏日照 博
32 終戦の日は青天白日 澄
33 ビルマには南に向かう大河あり 博
34 人は流れていずこの果てヘ 澄
35 夏の夜は手が届きそうはくちょう座 博
36 かなわぬ夢を追いかけ生きる 澄