2023-05-18 雲雀は詩歌にどのように登場しているか うらうらに照れる春日に雲雀上り心哀しも独りし思へば 『萬葉集』大伴家持 ☆近代の憂愁に通じる抒情歌人家持の名歌 次の歌に影房 うらうらと天にて雲雀啼きのぼり雲斑らなる山雲の出づ 茂吉 汝知るや都は野辺の夕雲雀上がるを見るも落つる涙は 飯尾常房 雲雀より空に休らふ峠かな 雲雀鳴く中の拍子や雉の声 芭蕉 天に穴ありて落ちくる雲雀かな 野村喜舟なく雲雀松風立ちて落ちにけむ 水原秋櫻子揚雲雀時々見上げ憩ひけり 高野素十