『硫黄島に眠る戦没者』栗原俊雄著(岩波書店刊)

 今もなお一万体以上が眠る硫黄島、遺骨収容の戦後史、問われる国の本気度を問う。戦後はもう終わったのか、著者はその未来を問う56歳現役の新聞記者。「見捨てられた兵士たちの戦後史」の副題。遺骨の収容を望む遺族たちの切実な思いと、それを踏みにじり続けてきた政府の責任を問いかける。戦後78年の今春発行された戦争責任告発の力作。