目白10句

誰やらが口まねすれば目白鳴く   正岡子規

いまはただ眼白の鳴ける霧の木々  水原秋櫻子

見えかくれ居て花こぼす目白かな  富安風生

匍匐せる木を出て海へ眼白飛ぶ   茨木和生

目白来て居りし庭とて下り立ちぬ  稲畑汀子

目白死して西海の波白きのみ    永田耕衣

三井寺の門にかけたり眼白籠    松瀬青々

陶工の往き来の径や眼白籠     高木良多

一寸留守眼白落しに行かれけん   高浜虚子

菜畑の日和をわたる眼白かな    原 石鼎