香川 進(1910年7月15日 ~1998年10月13日)昭和期・平成期の歌人
香川県多度津町出身。多度津中学校(現香川県立多度津高等学校)を経て、1934年神戸商業大学(現神戸大学)卒。在学中の1932年に白日社に入社し、前田夕暮に師事。口語自由律短歌。歌会始選者(昭和59~63年)選者の歌5首あり。「みどりなす」が常套用語
昭和59年選者
御題「緑」 みどりなす野も山も見ゆ二つなきいのちをまもり生きざらめやも
昭和60年選者
御題「旅」 戦ひのなかりし国への旅にして静けき人にわがつつしめり
昭和61年選者
御題「水」 ひそかなる山の大きさみどりなし動ける水に近づきて立つ
昭和62年選者
御題「木」 あけがたの息づききこゆ裏山にそだつ樹林にいのちのありて
昭和63年選者
御題「車」 子が母にいふ声きこゆあとさきにわらはべ乗せたる自転車ゆきて
あめつちのひそけきふるさと緑なす 山あり島ありなつかしきかな