2024-01-10 親鸞上人の言葉から ①悪性さらにやめがたし こころは蛇蝎のごとくなり 修善も雑毒なるゆゑに 虚仮の行とぞなづけたり ②十方微塵世界の 念仏の衆生をみそなはし 摂取してすてざれば 阿弥陀と名付け奉る ③慶ばしいかな、心を弘誓の仏地に樹て、念を難思の法海に流す ④無明長夜の灯炬なり 智眼くらしとかなしむな 生死大海の船筏なり 罪障おもしとなげかざる ➄煩悩にまなこさへられて 摂取の光明みざれども 大悲ものうきことなくて つねにわが身をてらすなり ⑥煩悩を断ぜずして涅前に生れんものは後を導き、後に生れんひとは前を訪へ ⑦「凡夫」といふは、無明煩悩われらが身にみちみちて、欲もおほく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむこころおほくひまなくして、臨終の一念にいたるまで、とどまらず、きえず、たえず ⑧面々の御はからひ詮ずるところ、愚身の信心におきてはかくのごとし。このうへは、念仏をとりて信じたてまつらんとも、またすてんとも、面々の御はからひなり。 ⑨摂取の心光、つねに照護したまふ。