「一人」
一人口は食えぬが二人口は食える(夫婦で家計をしっかり切り盛り)
一人の文殊より三人のたくらだ(麝香鹿に似た鹿で間抜け者)
一人言えば三人聞く(もっと多く十人が聞くかもしれない)
一人子は国に憚る(甘やかし、郷土・世間の人々に嫌われる)
一人娘と春の日はくれそうでくれない(暮れる・呉れる)
一人喧嘩はならぬ(相手のない喧嘩はできない、喧嘩もできない独りぼっち)
「独り」
君子は独りを慎む(ともするとそうなりがち)
独り任ずるの国は労して禍多し(自己処理には抜け多し)
独り善がりの人笑わせ(失笑にもほどがある)
独り自慢に誉め手なし(独り善がりの人笑わせ)