野口信子(HPペンクラブ会員)

 野口信子(旧姓大久保) 明治37年~昭和42年 享年64歳

香川県三豊郡豊浜町姫浜南にて大久保覚治・良の次女として生まれる。小学校裁縫教員資格検定合格、大正11年箕浦小学校代用教員となる(17歳)その後柞田小学校訓導となる。柞田村油井野口勇と結婚、三人の母、戦争未亡人となる。元文学少女の晩年はシナリオライター(放送作家)として過ごす。昭和20NHK年代にNHK高松放送局のHPペンクラブ所属。放送された脚本名「ものを言ふお地蔵様」※(入選作品)昭和26年放送、「五兵衛池」「稲」「妙音寺の如来さま」「天狗になった孫太郎」などがある。※下記の日記に記されているようにNHK高松放送局よりラジオドラマとして放送されたシナリオ。予讃の国境箕浦に「ものを言うお地蔵様」が伝説として遺されている。昔、ある男がお地蔵さんの前で自ら人を殺めたことを告白した。「わしは言わぬが、お前は言うなよ」とその男を戒めた。お地蔵様の温かい人間味に感動して、自ら名乗り出たのではないか⋯。