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佐伯山卯の花持ちし愛しきが
手をし取りてば花は散るとも(1259)
霍公鳥来鳴き響もす卯の花の
伴にや来しと問はましものを(1472)
卯の花もいまだ咲かねば霍公鳥
佐保の山辺に来鳴き響もす(1477)
皆人の待ちし卯の花散りぬとも
鳴く霍公鳥我れ忘れめや(1484)
卯の花の過ぎば惜しみか霍公鳥
雨間も置かずこゆ鳴き渡る(1491)
霍公鳥鳴く峰の上の卯の花の
憂きことあれや君が来まさぬ(1501)
春されば卯の花ぐたし我が越えし
妹が垣間は荒れにけるかも(1899)
霍公鳥鳴く声聞くや卯の花の
咲き散る岡に葛引く娘女(1492)
かくばかり雨の降らくに霍公鳥
卯の花山になほか鳴くらむ(1963)
時ならず玉をぞ貫ける卯の花の
五月を待たば久しくあるべみ(1975)
卯の花の咲き散る岡ゆ霍公鳥
鳴きてさ渡る君は聞きつや(1976)
鴬の通ふ垣根の卯の花の
憂きことあれや君が来まさぬ(1988)
卯の花のともにし鳴けば霍公鳥
いやめづらしも名告り鳴くなへ(4091)
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