六十からの青春

『老楽力』外山滋比古
 
 ウルマンの「青春」は初めの数行が特に有名である。

  青春とは臆病さを退ける勇気
  安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する
  ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある
  年を重ねただけでは人は老いない
  理想を失うとき始めて老いる

 詩の形で発表したが、ドイツ生まれアメリカ育ちの実業家の語録である。年をとったと言ってくじけてしまうのではなく、新しい挑戦への意志を堅持するのが鍵である、と著者は補足する。