茜雲(言霊10首歌)

寒冷に身も縮みつつその底に火種残れり人想ふ心

夕映えの千変万化する姿飽かず見てをり時を忘れて

白雲も夕日浴びれば薄赤く染まりて淡い恋心湧く

薄墨の雲も下から参加してこれもうべなう要員とする

刻々に変化してゆく色形人の心の変身に似て

ただ見ているだけでは満足できなくてカメラに収める癖は直らず

それほどの意義感じずにただ記録しておくだけの雲の移りゆき

昔より人の命は生まれ消え雲の姿の変幻に似て

人間の命と雲の移りゆきどれほどの差もなきことに思ふ

茜雲君に捧げむ老いてなほ燃ゆる心を言霊にして

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