冒頭より「仰げば尊し」上下師弟関係から歌い始めるそらぞらしさ
「身を立て名をあげ」立身出世を将来の目標とする現実世俗主義
照明用具として縁遠い「蛍の光」「窓の雪」の時代齟齬
「学びの窓」は教室などという現代語よりずっとモダンで佳い
「睦みし」は「師の恩」のみならず「互いに」なのでこれもいい
「いととし」は「大変疾(はや)い」の古語表現で味わい深い
「今こそ分かれめ」の係り結びの効果覿面引き締まった緊張感あり
若者向けの別れ歌は山ほどあって声高に歌えるはずはない
子供たちが未来に夢持ち幸福に暮らしてほしい心歌わん
率直に若者たちの歌があり卒業ソング共に歌わん
〔参考〕
仰げば尊し 作詞・作曲 作者不明
- 仰げば 尊し 我が師の恩
教 の庭にも はや幾年
思えば いと疾 し この年月
今こそ 別れめ いざさらば 互 に睦 し 日ごろの恩別 るる後 にも やよ 忘るな
身を立て 名をあげ やよ 励めよ
今こそ 別れめ いざさらば- 朝夕
馴 れにし 学びの窓
蛍の灯火 積む白雪
忘るる間 ぞなき ゆく年月
今こそ 別れめ いざさらば