西行の名歌「秋の夕暮」

冷泉家時雨亭叢書第12巻『隠岐本 新古今和歌集』写本

心なき身にもあはれはしられけり※鴫立つ沢の秋の夕暮 西行新古今和歌集』秋の歌

有名な「三夕の歌」の一首で、他に次の二首がある。

さびしさはその色としもなかりけりまき立つ山の秋の夕暮 寂連

見渡せば花ももみぢもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮  藤原定家

   ※鴫立つ沢=シギの飛び立つ水辺