雅歌仙⑪「菊の香や」の巻 雅澄 雅博 両吟 令和4年11月21日満尾
1 菊の香や山に向いて墨を磨る 雅博
2 島とねりこのさやぐ秋風 雅澄
3 夢破る北の嵐か J アラート 博
4 鳥インフルを野鳥が運ぶ 澄
5 ヒラヒラと海越えて来るアサギマダラ 博
6 はるばる旅すマグロは捕られ 澄
7 人類は愛し争い五万年 博
8 今日立冬と鳶輪をかく 澄
9 風吹いて夕陽にまがうカラスウリ 博
10 月食前夜の木洩れ月かな 澄
11 夜目遠目枝の隙間に長い髪 博
12 残月残夢さめざらましを 澄
13 天照らす岩戸に幽り大騒ぎ 博
14 コロナ退治に出て来て光れ 澄
15 馬で行く讃州山路初時雨 博
16 落人部落冬風すさぶ 澄
18 二つの色に別れし国は 博
19 旗印鮮明にして生きてゆく 澄
20 緩やかなれば全てが育つ 博
21 鯉のぼり群青色の濃いのぼり 澄
22 秋鮭溯上今生別れ 博
23 海に入り蛤となる雀かな 澄
24 鴨来る沢は遠き日落ちて 博
25 昼は野らへ夜なべ仕事は筵織り 澄
26 味噌も醤油も子も手作りで 博
27 取り直し今度もお前か嫁と婿 澄
28 美作見たか見越の美松 博
29 あなたの絵干柿ですねと言われしこと 澄
30 そんなに鯉になることないよ 博
31 その心分からずお里知られけり 澄
32 謎かけあって迷路も楽し 博
33 義兄弟恐れ入谷の鬼子母神 澄
34 おっと合点偽が似合うかも 博
35 漂着の汀の辺り花すすき 澄
36 見上げる空に有明の月 博