香川県の歌枕

 
 讃岐(香川県)の歌枕(名所・旧跡)と近代短歌を一部紹介しておきましょう。
 
  讃岐…あきかぜや空海法師をさなくて見たる讃岐の碧瑠璃の空 与謝野晶子
 
  屋島…午後深く内海霞む日ぐせなれや蒼茫として遠し屋島は   尾上柴舟
 
  小豆島…雨雲の小豆島より一ときの灰黄として海あらはれ来   岡井 隆
 
  白峰寺…白峯の寺のつづきにしづまりて御陵ぞたかき石段のうえ 上田三四二
 
  沙弥島…砂弥島の荒磯の石に漕ぎ寄せて吾ひとりなる心やすらふ 斉藤茂吉
 
  塩飽諸島…凪ぎて照る塩飽の海の濃きひかり母病めば寂し帰郷の旅は 
                                              高野公彦
    金刀比羅…讃岐のくに金刀比羅宮にもうでたりゆく春の海わたり来たりて
                                             佐藤佐太郎
 
  観音寺…琴弾の宮に吹きあぐる海つ風目路はるかにて砂を飛ばす 山本友一
 
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