生きていて 生きてるだけで 燕来る 作者不明
本日のラジオビタミンで金子兜太さんが絶賛していた投稿俳句。作者は聞き洩らした。東北の罹災者ではなかったと思うが、生き残った人の生きているありがたさが、「燕来る」に実感されている。命あることの有り難さ。生死を分けたものは、何だったのか。それは誰も分からない。あの人はたまたま死に、自分はたまたま生きているのか。あの人は死ぬべくして死に、自分は生きるべくして生きているのか。だれも明言してくれない。あの人が生き返って燕になってここに姿を現したのか…自分が奇跡的に生き残って燕を迎える悦びに浸れるのか…
生きていて 生きてるだけで 燕来る