誰か人助けてくれるなど思はず大海に飛び込み命果つべし
吹けば飛ぶような人生歩み来て他者の助けを求むは愚か
信仰に頼るは愚かせめてそを憐れむことにとどめておかむ
定住を既定の事実と認め居るその脆弱な我らの常識
金のこと一言言っても品下がる世の人ほとんどその範疇に
行くと言ひ一向にくる気配なし我もそんなにした付けなのか
ふるさとの空の下にて棲みをれば憧るなどとは縁なく生きらる
現し世にあらがひ心持ちて生きふと美しき眸に囚はるる
人の世は虚しきものと言ふなかれ空には今日も雲美しき
空を見ることが好きなる少年の心のままに老いてゆくなり