燃え尽きた似非文学者(10首歌)

小学四年より始めた俳句には【雅舟】の号が付されていて

高校二年より始めたる短歌では酷評受けて再起は後ほど

就職後不惑の頃より同人誌『無帽』に拠って毎月随筆

小説『無帽』毎年一編発表はいつの間にやら三十数編

お遊びに近い連歌連句はいつからか老後健在気の合う友と

狂歌とも言うべき言葉遊びなる自由律なる短詩型好み

万葉集古義』の著者鹿持雅澄に肖る研究者剣持雅澄

万葉歌全て色紙に筆ペンで4516首写し取りたり

戦争で夭折したる若者の記録文学郷土史として

似非国語教師六十年続けしも今年三月燃え尽きにけり

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