五郷頌歌
何ものをも包み込んでくれる
この郷土の空気 安らぎの風
この雰囲気はどこから来たのだろう
母の懐のように 大きく温かい 市の奥処
雲辺寺山がそびえ 限りなく斜面が広がる
勾配が上から下へ 下から上へ
地面と人間を支える なだらかな坂道
春は鶯 夏は時鳥 季節の鳥たちが鳴きかわす
美しい自然 時には厳しい災害に見舞われ
それでも 肩寄せあって暮らす
五郷の人びと 静かで穏やかで
争いを好まず 助け合って生きる里人
ここ山ふところに抱かれ、自然の景観に恵まれた、ふるさと五郷。
水清き川の流れを利用して、暮らしに役立ててきた古来の水車。
ここに失われていた日本の源流に返ってみることを志した。
多くの人の協力・賛助を得て、1年有余を経てようやくこの水車
小屋を復活することができた。ただ単に回るだけの水車ではなく、
働く水車、人の暮しを支える本来の活躍する水車を実現できた。
これすべて地域共同体、住民の協力と連帯感によるものである。
我々は今、立ち止まって自然の原点に返ってみる必要がある。
自然の脅威にさらされ犠牲になられた方々を鎮魂するとともに、
自然の偉大なる力に感謝しつつ、力を合わせて明日に向かって
たくましく生きていきたいと念じるものである。
平成26年5月5日