咲(ゑまひ)忘れず

 

万葉集』では「笑」の表記は一首もありません。19首全て「咲」です。 「ゑみ」「ゑまひ」と読み仮名がつけられます。  

 吾妹子が 咲(ヱマヒ)  眉引き  面影に かかりて もとな 思ほゆるかも  (巻12 ー2900)

 あの娘の笑顔や眉のさまが面影にちらついてやけに恋しく思われることだ