『萬葉集』天の川の歌(10首歌)

2013: 天の川水蔭草の秋風に靡かふ見れば時は来にけり

2015: 我が背子にうら恋ひ居れば天の川夜舟漕ぐなる楫の音聞こゆ

2017: 恋ひしくは日長きものを今だにもともしむべしや逢ふべき夜だに

2018: 天の川去年の渡りで移ろへば川瀬を踏むに夜ぞ更けにける

2019: いにしへゆあげてし服も顧みず天の川津に年ぞ経にける

2020: 天の川夜船を漕ぎて明けぬとも逢はむと思ふ夜袖交へずあらむ

2021: 遠妻と手枕交へて寝たる夜は鶏がねな鳴き明けば明けぬとも

2022: 相見らく飽き足らねどもいなのめの明けさりにけり舟出せむ妻

2023: さ寝そめていくだもあらねば白栲の帯乞ふべしや恋も過ぎねば

2024: 万代にたづさはり居て相見とも思ひ過ぐべき恋にあらなくに