徒なる運命ものとも生きる島の子に寄り添ふこともせず生き
隙見せて持って行かれし青春の夢は時効となりて久しも
原色を使ひますのねとじんわりと貶せし女教師島の思ひ出
四五歳の違ひの教へ子『連翹の島』の思ひ出風に散りゆく
エトランジェ(異邦人)に過ぎなかったか捨てて帰りし青春の島
純愛の幼く愚かで疎かな瀬戸の渚に消え去りし夢
その後の人生狂はせし罪一生を償ふことせずに生き来し
永遠の文学少女青年の戯言滅し半世紀経つ
『二十四の瞳』に発し永遠に Oliveの島 連翹の島
『青い山脈』安っぽい青春ものになぞらえるのを屈辱とする