2023-12-09 優しい俳句(10俳人) ひとづまにゑんどうやはらかく煮えぬ 桂 信子 灯台に灯すこゝろや秋隣 飯田蛇笏 夜の客に手探りに葱引いて来し 中村汀女 灯ともして命寄り合ふ雪間かな 中川宋淵 除夜の湯に肌触れ合へり生くるべし 村越化石 月光のをはるところに女の手 林田紀音夫 細雪身に添ひ齢加へけり 岡本 眸 渡り鳥我が名つぶやく人欲しや 原 裕 かなしめば鵙金色の日を追ひ来 加藤楸邨 初しぐれ病む身が思ふ人の上 石川桂郎