ゲーテの箴言10節

☆物事の関係はすべて真である。あやまちは人間にのみ存する。人間の真とは、彼があやまちを犯すこと、自分自身、他人、物事との関係をつかめぬことにほかならない。

☆真実は神に似ている。直接には現れず、わたしたちはその示顕によって真実を推測するほかない。

☆「真」が具体化されることは必ずしも必要ではない。それが精神のようにふわふわとただよって一致をもたらし、鐘の音のようにおごそかにもやさしく空中をうねってゆくならば、それで十分である。

☆いかにすればおのれ自身を識ることができるか。観察によるだけでは決してできないが、行動を通じてならば、可能となる。君の義務を果たすことを試みるがいい。君がいかなる人間であるかがすぐ分かるはずだ。

☆もしわたしが忍耐をしなかったなら、だれがわたしに忍耐をしてくれたろう。

☆クラシックは健康、ロマンティックは病気であろ。

☆人間だれでも安易さに溺れて、多かれ少なかれ凡庸さに安住するのも不思議ではない。それは仲間内だけで付き合っているような、気楽な気分を分かち与えてくれるのだから。

☆美しい虹も、十五分も消えずにいれば、もう誰もが見向きもしない。

☆仕事が仲間を作る。

☆どんなに小さい髪の毛も、影を投じる。