「行く春」芭蕉二句

行く春や鳥啼き魚の目は泪   芭蕉

 元禄七年四月成立の『おくのほそ道』に初出。前書は「前途三千里の思ひ」

行春を近江の人と惜しみける  芭蕉

 元禄三年春の作。『猿蓑』巻軸の句で、前書は「望湖水惜春」