漱石の俳句 雅舟の付け句
3 西行も笠ぬいで見る富士の山 自ら名吟子規に笑はる
40 鐘つけば銀杏ちるなり建長寺 子規の真似句が有名になる
70 蓑虫のなくや長夜のあけかねて 季語とて使ったままの一句か
137 菊の香や晋の高士は酒が好き 中国古代七賢人と鴨
216 芋洗ふ女の白き山家かな 西行名歌自家薬籠中
325 我死なば紙衣を誰に譲るべき 芭蕉の故事を踏まえたものか
378 西行の白状したる寒さ哉 首を衣に入れる寒がり
784 永き日や欠伸うつして別れ行く 短冊に書き贈りけと鴨るとか
908 名月や十三円の家に住む 明治二十九年熊本下宿
969 凩や海に夕日を吹き落す 芭蕉の句にもやや似た一句
漱石は生涯で全2527句の俳句を作っている。
連句は、東洋城と数句詠んでいる。