真砂松韻小豆島俳句

    真砂松韻 小豆島俳句抄( 20句)

札所へは荒磯伝日島遍路      『夜学子』

渡し舟受験子ばかり乗せて着く    〃

夜学終へ看護婦として当直に     〃

教室に舟虫這へる授業かな      〃

島にしてまだ知らぬ道梅探る     〃

季語のなき放哉句碑に秋の蝶     〃

虫送果てたる火手の川に燃ゆ    『蝉時雨』

神懸も順路に組みて秋遍路      〃

島住みの生涯も佳し天の川      〃

法螺止みて古刹を包む蝉時雨     〃

老鶯の声の割り込む農歌舞伎     〃

島旱出番となりし釣瓶井戸      〃

遍路バス停めて護摩供の島札所    〃

オリーブの特区の島や花咲いて    〃

冬紅葉ネールゆかりの島札所    『米寿』

役者解き田植の待てる千枚田     〃

海見えぬ島の棚田や時鳥       〃

オリーブに七夕吊るし島の子ら    〃

島歌舞伎露の桟敷に割子解く     〃

子規句碑に猿の遊ぶ紅葉晴      〃