前途有為の若者夭折(10首歌)

戦時中前途有為の若者を見殺しにしたのは何者なるか

逸早く日本の未来予見し名詩「勾配」作りし若者

その人は森川義信二十五歳ビルマ戦にて山中に斃れし

親友の鮎川信夫が義信を悼みて鎮魂歌を手向けし

高校の現代文の教科書に採用された友情もあり

義信は竹馬の友が中国で斃れし挽歌出征前に詠む

我が母校の先輩詩人夭折を悼んで拙作心をこめて

足元の過去点検の動きとて励ましてくれた記者さんもあり

義信は無名の詩人そしてまた小生もまた無名の評者

令和四年八月十三日森川の没後八十年今から準備