歌聖・人麿

人麻呂・芭蕉に詠まれた近江国

(服部)土芳と出会ふ二十年目に

高松市国分寺跡万葉植物02

猿丸と人麻呂

中村真弓著『猿丸と人麻呂』 三十六歌仙の一人猿丸とは、誰のことか。一首も歌がないはずはない。曰く「歌聖人麻呂」 謎に満ちた伝説歌人猿丸に照射。昭和40年代後半、梅原猛『歌の復権』で同一人物として センセーショナルな発言はあったが、数々の強引な…

人麻呂と古今集

『『古今和歌集』の謎を解く』織田正吉 人麻呂に関する仮名序の記述が誤りだということを合理的に批判したのは、契沖である。その論拠は次のように要約される。 (1)人麻呂は持統・文武朝の人物にまちがいない。平城天皇の時代(「ならの御時」)は人麻呂…

実景としての【玉藻刈る】

『万葉集』巻一より 十市皇女 ( とほちのひめみこ ) の伊勢の 神宮 ( おほみがみのみや ) に 参赴 ( まゐで ) たまへる時、波多の横山の 巌 ( いはほ ) を見て、 吹黄刀自 ( ふきのとじ ) がよめる歌 巻1ー22 河の 上 ( へ ) のゆつ磐群に草むさず常にもが…

人麻呂の意識

『柿本人麻呂』山本健吉 一首一首の歌の註釈より、もっと大切なことに著者は気づく。「人麻呂における詩の誕生」と題する論考において、「詩人としての彼の偉大さは、長歌ではなく、短歌的抒情を完成したことにある。短歌において、彼は詩の自覚に到達したの…

献呈用「万葉黄葉歌カード」

万葉に「黄葉」を詠んだ歌が136首ある。その中のいくつかを万葉歌カードにして、 私の万葉受講生に贈っている。(これは昨年のもの。今年は目下作成中) 万葉歌人柿本人麻呂も、万葉学者鹿持雅澄も、黄葉の歌を詠んでいる。 落ち葉集め歌カード作りの営みは少…

今日は嫁菜の日

「うはぎ」…『万葉集』では、次の2首に詠まれている。 妻もあらば摘みて 食(た) げまし狭岑の山 野の上(へ)のうはぎ過ぎにけらずや(巻2ー221) 春日野に煙立つ見ゆ少女(をとめ)らし 春野のうはぎ採(つ)みて煮らしも(巻10ー1879) ☆本日10月27日の誕生花は…