2011-06-09から1日間の記事一覧

6月9日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

6月9日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) ガーベラは一家団欒それも夢 雅舟 6月9日 【花】 ガーベラ(キク科) 【花言葉】 神秘 一家団らん 【短歌】花活けのガーベラの茎のびいたり家族がすでに眠り入る夜半 鳥海昭子 「…

生きていたら描いた画

『奥の細道画巻』蕪村 本書は芭蕉の『奥の細道』を蕪村が俳画にしたものである。蕪村の俳画は、画俳両道を完全にマスターして初めてできる画域である。芭蕉は至る所、古跡で懐旧の涙に咽んでいる。蕪村の感銘も同じで、風光の美より人間愛にうたれている。描…

蕉門十哲

『芭蕉の門人』堀切実 蕉門十哲に誰を擬するかについては、江戸中期から明治期に至るまで、さまざまの説が飛びかってきた。それらの諸説に共通に挙げられるのは、其角・嵐雪・去来・丈草の四哲である。本書では総合的判断でそれらに加えて、杉風・凡兆・許六…

震災で出て来た自筆本

『芭蕉自筆「奥の細道」の謎』上野洋三 岩波の影印本に続いて、自筆本の問題点を掘り下げた、かなり専門的な研究書ではあるが、芭蕉・奥の細道に関心のある人ならば、煩を厭わず読んでいくと、その追究心に敬服するだろう。 自筆本10641字の総点検をし…

人麻呂の意識

『柿本人麻呂』山本健吉 一首一首の歌の註釈より、もっと大切なことに著者は気づく。「人麻呂における詩の誕生」と題する論考において、「詩人としての彼の偉大さは、長歌ではなく、短歌的抒情を完成したことにある。短歌において、彼は詩の自覚に到達したの…

芭蕉と宗鑑

『芭蕉の表現』上野洋三 「古池や蛙飛こむ水の音」…この天下に知られた芭蕉の名句。この句の解釈にしてもおざなりにはしない。蛙を詠む場合、これまで聴覚的にとらえてきた「鳴く蛙」に対して、視覚的に、身体をそなえた蛙が「飛ぶ」ところをとらえたのは、…

白峰と歌の求道者

『西行』目崎徳衛 『西行の思想史的研究』の著者が、一般読者のために平易に興味深く紹介した伝記である。佐藤義清の公私生活、遁世の理由、数寄の種々相、仏道修行者として(讃岐への修行を特別視)、乱世の晩年、弘川寺の入滅、と実証的記述に心がけてはい…

円地源氏

『なまみこ物語・源氏物語私見』円地文子 『源氏物語』の現代語訳をしている著者の「源氏物語私見」が収載されている。「空蝉の顔かたち」「夕顔と遊女性」「紫の上のヒロイン性」等平易に書かれているが、「六条御息所考」は綿密に考察されている。一般に、…