かつて太平洋戦争に出征した兵士で既婚者は、わずか数年以内の結婚生活であった。
戦後帰還のかなわなかった戦没者の妻【戦争未亡人】は100歳前後となる。すでに亡くなっている人が多く、生き残りの方は僅かになった。孤閨に耐えてよくも戦後75年を生きてこられたと感心せざるを得ない。
【戦没者とその妻】の没年・行年
大谷幸一 昭和一八年四月二九日戦死 三〇歳
妻 君子 平成二八年二月二日没 一〇〇歳
仁田良一 昭和一九年一一月二日戦死 三〇歳
妻 敏江 平成一九年一二月三〇日没 九〇歳
福田芳一 昭和二〇年一二月七日戦死 二八歳
妻ヤクヱ 平成二三年七月二日没 九三歳
三宅 進 昭和二〇年七月一日戦死 三八歳
妻 アサヱ 平成一四年八月一六日没 八九歳
森 義男 昭和一九年一一月二五日戦死 三二歳
妻 チヨ子 平成二四年四月二七日没 九六歳
長谷川國一 昭和二〇年七月一日戦死 三一歳
妻 富士子 令和2年現在健在 九九歳
浮田延治郎 昭和二〇年八月六日原爆死 三二歳
妻 徴子 平成二八年八月一〇日没 一〇〇歳
浮田堅太郎 昭和七月一八日戦死 三五歳
妻 嶺子 平成一七年四月五日没 九〇歳
百歳でキミ子は死ぬ前に軍人共同墓地の夫の墓を連れ帰る。
三十歳で戦死した夫と寄り添うように三本松墓地に永眠す。