筆ペンで万葉集

【筆ペンで万葉集】 全4516首を一枚一枚色紙に書く (随筆無帽522号)

 五年がかりで『万葉集』の歌を全20巻筆ペンで色紙に書き、適当な絵も添える。このような万葉の歌を視覚化する営みを続けている。各地で展示会を開き、毎200人以上の人が来てくれて、気に入ったものを持ち帰ってもらう。万葉の歌を広めたい一心と市民への無料サービスある。一枚の絵も一冊の本も自分は他人に売ったことはない。「きれいな絵」「きれいな字」と見られるのは不本意ある。我が万葉色紙は万葉の心を伝える文芸品である。小豆島風景画を数多く進呈したように、讃岐本土においても万葉色紙、その歌絵を見知らぬ無数の人に進呈した。残念ながら、その歌の意味が分からず、絵だけ見ていると言われる人もかなりある。赤人の富士山の歌、憶良の子を想う歌、額田王の熟田津の歌など「額に入れて飾っています」と言ってくれるだけでうれしい。

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