世の人に認められんとしたとてもすぐ消えてゆく水泡に似て
美味しいと舌鼓打ち食べたとて味覚満たされそれだけのこと
友情恋愛その純粋を誓っても伝える人があると思えず
永遠の名曲名作に感動し些事超越して恍惚となる
無限なる出版物の大方は置き所なくやがて消えゆく
詠み遺し書き残したりしたとても死ねば大方廃棄廃物
金品を蓄えたとて身につかず身一つにして往生召天
子が生まれ孫が生まれて自らは空無になってゆくのが宿命
されどまた思い直して生きた証残さんとして自分史など書く
未練なく生きて来てよかったと笑顔で往きたい父母のもとへ