森のふくろう歌仙(6)「春霞」の巻 三吟
春霞西行遊ぶ五岳山 雅博
幼き大師蝶と舞い出る 雅澄
気の早い燕はらから飛翔して 博
祖谷ソバ目指す花咲爺さん 澄
異国来て見上げる山に白い花 博
鳴いて地を吐く山時鳥 澄
行きやらぬ千里の山は夢の路 博
太陽太郎慕う雷鳥 澄
火の玉が低空飛行オスプレイ 博
かずら橋揺れもせぬのにそろそろり 博
阿波路はすべて山の中なり 澄
春に来て秋が良いのか阿波の山 光瀧
少納言なら花に軍配 博
夏冬も分からぬスーパー野菜物 澄
老いも若きも同じ船旅 博
鶯に養育任すホトトギス 澄
非望の詩碑に小糠雨降る 博
失恋と亡国の兄夢に立つ 澄
限りなき知的空間皆鼓動 澄
ミネルヴァ梟神の木帰る 博
パンドラの箱の持ち逃げ許さない 澄
エピメテウスの後知恵もよし 博
氏神へ手造りの龍奉納す 澄
さくら散りても花の絨毯 瀧
愛子さん美人でないがうらうらら 博
どこからとなくスズメバチ来る 澄
ミサイルで花火大会のん気だね~ 博
雷雨襲来引き分けコールド 澄
大船に小船で迎う蟻の群 博
寝耳に水の豊後水道 澄
お昼寝は耳に用心デンマーク 博
夏風邪引かぬにマスク美女たち 澄
池田アナ変身華麗国の幸 博
心うきうき思いを寄せて 瀧