昭和44年9月6日 対談~両者の死の前年前々年~
対談「三島由紀夫・高橋和己」~大いなる過渡期の論理~昭和44 年11月号「潮」
高橋 ナンセンスという合いの手が入らないと講演していても本気にならない(笑)
三島 こっちが慣れちゃうと効果がなくなると困るだろう(笑)
高橋 そういう意味じゃ、おもしろいというのか、予期していない、いろいろな問題をたしかに提示しましたね。
三島 うん、おもしろいね。ただ革命という問題はどうですか。革命は成功すると思いますか。もし成功するとすればどんな形で成功しますか。 (三島は昭和45年11月25日自決)
高橋 ぼくはマルクス主義者のかたと違いまして、革命というのは案外少数の人がやるものだと思ってるんですよ。少数者のなかに占める学生の占める学生の役割は非常に大きいだろうと思う。(昭和46年5月3日享年39歳で病死、葬儀には学生を中心に約3000人が参列)