准看教養国語(文学)のための適書5冊

 
看護学生に相応しいと思われる教養国語(文学)案内書を選んでみると
 (1)文学のなかの看護 (第1集)  清水昭美著(医学書院刊)
 

文学作品を素材に、看護のあり方を考え問いかけたユニークな看護論として話題を集めた第1集。ストーリーの展開や人物の言動を通して看護者の姿勢を考えさせる書。

 誰のための安楽死か…森鴎外高瀬舟』、死者からのお弁当…田中清子他『原爆の子』、エゴイズムと愛の間に…夏目漱石『こころ』など

 

(2)文学のなかの看護(第2集)

文学作品を素材に、看護のあり方を考え問いかけたユニークな看護論として話題を集めた本の第2集。人間の「生老病死」をテーマに、幅広い分野の作品を取り上げ、〈看護の視点〉から鋭く問題提起する。
かけがえのない存在…野坂昭如『火垂の墓』、心安らぐ援助…有島武郎『一房のぶどう』、生きつづける病人…北条民雄いのちの初夜』など

(3)『文学に出てくる死…医療系の若い人のために』

設楽哲也著(日本図書刊行会刊)

本書は、北里大学医学部を定年退職した後、教養部で行った講義のノートをまとめたもの。その意図は、社会に出た際に、社会人としての常識の中に、あるいは、年代の違う人との交流、生活あるいは体調の違う人との接触においては、他人の死生観を理解しておく必要があるとの考え方による。

子捨ての話 親か子か 来世 神仏に祈る 殉死と主従関係自殺幇助 心中 鎮魂 冥福 人間形成と死

 

(4)『生きつづけるということ 文学にみる病と老い』

長井苑子著 (メディカルレビュー社刊)

内容(「BOOK」データベースより) 男女の年月を経た交流の中で、「理解」や「愛情」というものが育ってほしいという希望も強くある。「言葉」「性愛」「老年期の快楽」といった課題からすると、言葉を欲しない男たちも、言葉がむしろ多すぎる女たちも、相手を想像することの力と、そこに根ざす快楽のようなものがあればいいのにとも思う。森鴎外高瀬舟」、アーネスト・ヘミングウェイ老人と海」、遠藤周作「深い河」など国内外24作品に描かれた『言葉』から真の『生きる』を探る。

老いによる死とは、闘いではなさそうである-。「病いと老い」誰もが逃げられない永遠のテーマをめぐって、国際的にも著名な2人の医師が文学を探訪する。

 老いによる死とは、闘いではなさそうである-。「病いと老い」誰もが逃げられない永遠のテーマをめぐって、国際的にも著名な2人の医師が文学を探訪する。

 (5)『続 生きつづけるということ ―文学にみる病いと老い― 』

「養生訓」 貝原益軒   「仰臥漫録」 正岡子規  「とってもながーいお医者さんの童話」 カレル・チャペック   「風立ちぬ」 堀 辰雄   「この子を残して」 永井 隆
流れる星は生きている藤原てい   「本日休診」 井伏鱒二   「赤ひげ診療譚
山本周五郎   「隠喩としての病い」 スーザン・ソンタグ  「認められぬ病 現代医療への根源的問い」柳澤桂子  など
 これらを網羅的に扱うに、看護者としての教養の書にしては、課題が大きすぎ、虻蜂とらずになりそうだが、アプローチとしてなんらかの手がかりはつかめるのではなかろうか。