宮沢賢治「風の又三郎」

風の又三郎」 地元で伝説となっている風の神様の子。神というよりも悪霊に近い存在。作品中では、謎の転校生のあだ名であり、直接登場しないものの、子供たちの精神世界における主役である。三郎本名高田三郎。村に転校してきた謎の少年。

尋常小学校の五年生だが、厚かましい友人に1本しかない鉛筆をやったり、口論の後、先に謝ったりするいさぎよさを持っている。人の気を引こうとする面があり、意地悪に対して仕返したり、口論で言い負かし、手加減を忘れて友達を溺れさせたりするような少年。鉱山技師の子と説明されるが、村の子達は彼を、風の又三郎ではないかと怪しむ。ほかの子供たちがほぼ方言だけで会話しているのに対して、三郎は標準語に近い言葉を話している。

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