雅歌仙(三) 「花散る」の巻 雅澄雅博両吟
令和4 年4 月1日 起首~ 4 月18日満尾
1 花散るらむ見る人ぞなき裏参道 雅博
2 足湯して又無限の春旅 雅澄
3 入社式社長の前で胸張って 博
4 国際貢献侍の道 澄
5 気がはやる足手まといの志願兵 博
6 つくつく法師西行行脚 澄
7 足しびれ邪念渦巻く興昌寺 博
8 獄門島へいざ漕ぎ出さむ 澄
9 ジョバンニはどこまで行ったか冬銀河 博
10 千歳寿ぐとぞ宿木のほよ 澄
11 言の葉を思ひ出でしむ沈丁花 博
12 色見えずして移ろふ心 澄
13 ゆく河をカルガモ一家遊びつつ 博
14 太平楽を破る黒船 澄
15 何ばかり寄するさざ波芋食らふ 博
16 地べた這ひゆくいざりの遍路 澄
17 ゆく春や一つ遠のく風の村 博
18 近江聖人藤樹花咲く 澄
19 鮒ずしを食べて淡海は靄の中 博
20 寒さの夏はおろおろ歩く 澄
21 学修め功成り名遂げ威風堂々 博
22 隣人愛と博愛に美酒 澄
23 バッカスに痴れて付いてく女たち 博
24 雉の雄見よ雅の手本 澄
25 評議員スッと引き受けた雅夫君 博
26 地震は突然自信は必然 澄
27 拠はないが己を信ず独善家 博
28 初物の味消えてしまへり 澄
29 今だけはかわいい姿ウリ坊や 博
30 師走の頃はボタン鍋成る 博
31 我ら連句夏炉冬扇の不要もの 澄
32 いつか世に出る大器晩成 博
33 和介健この校訓は人生訓 澄
34 藤棚に立てば京の香ぞする 博
35 北風の運んで来たる春の歌 澄
36 新芽むくむく親葉を払う 博