令和5年雅歌仙(15) 雅博雅澄 両吟 令和5年3月20日満尾
1 春の日を浴びて和らぐ雛の顔 雅博
2 浮かんで消えてまた浮かぶ仁 雅澄
3 梅の香や三寒四温雨降りて 博
4 野焼き脱する兎国民 澄
5 四十六月を目指してアルテミス 博
6 銀河に抱かれ女神悶絶 澄
7 もう少し巣籠りしたいカエルかな 博
8 今年もノックケイチツの日が 澄
9 カタカナも冴えたる技の雅澄翁 博
10 風雅博愛 新四字熟語 澄
11 梅の花雅の道は心澄む 博
12 井筒にかけしまろが背の丈 澄
13 年を経てシワ酌み交す油井の里 博
14 目白い間丁々発止 澄
15 窺えば黒い怪鳥エサ荒す 博
16 太陽光町風穴覗く 澄
17 知らぬ間に出ては消えてる昼の月 博
18 歳に合わせて身も木も低く 博
19 遠足へ賞味期限を越えし客 澄
20 旬が一番いつまても旬 博
21 琴弾や鰆肴に酌み交わす 澄
22 春の沖ゆく道真が舟 博
23 遣唐使廃止したのにどこへ行く 澄
24 なれにし衣捨てて東国 博
25 武蔵鐙イエスかノーか 澄
26 重重無尽択一あらず 博
27 三界は火宅の如しユータナジー 澄
28 伊予に人あり言葉の重き 博
29 意表突く万延元年フットボール 澄
30 安全神話完全頓挫 博
31 春雷かビリリビリリと真夜の玻璃 澄
32 心に刺さる無明の刃 博
33 宙返りから新しいもの見えてくる 澄
34 ヌッと現れ胡椒挽くやつ 博
35 甘辛の両刀使い色の道 澄
36 上弦下弦いずれが花か 博