宗鑑の「一夜庵」を知っていた芭蕉

元禄五年十二月上旬、森川許六亭で洒堂らと共に興行した連句

 題詞 ※二日とまりし宗鑑が客、煎茶一斗米五升、下戸ハ亭主の仕合せなるべし。

  洗足に客と名の付寒さかな       洒堂

   綿館双ぶ冬むきの里          許六

  鷦鷯(ミソサザイ)階子の鍵を伝ひ来て  芭蕉
   ※宗鑑が一夜庵に「上は来ず中はひがへり下はとまり二日とまりは下下の下の客」の額を掲げたとの逸話による。 (現在、観音寺市の一夜庵伝承歌は「上は立ち中は日暮らし下は夜まで一夜泊りは下々の下の客」)