孫に戦争体験が語れない身の上、これでいいのか?
85歳以上でないと戦争体験・記憶がないので、孫に空襲のことや防空壕のことを語れない。飛行場立退き移転が地元にあった苦難の歴史も語れない。知らぬ存ぜぬで済ませることではない。もうすぐ時間切れになるのだが、せめて老人会で先輩から伝授してもらい若者に聞かれたらある程度の知識で語れるようになってほしい。自分は日中戦争ま始まった年に生まれ、軍国少年として特攻隊に憧れをもって、巻き脚絆(ゲートル)を巻いて田畑を耕していた。父は戦後復員しなかった。戦地で多くの隊員を亡くしたから、帰って来なかったので、それでよかった。もしも帰っていたら隊員の親御さんに会わす顔がなかった。国策の片棒を担いで渡満した義勇軍の中隊長だった父。自分は郷土西讃6480人の墓碑参拝、今月は老人会で特攻飛行場立退き移転の犠牲者について語り合う予定。少しでも体験のない人に語り部としての使命を果たしたい。せめてもの罪滅ぼしである。