「殺」用例歌10首

殺の字を使いながらも殺さない言使われる不思議なるかな

殺伐と言われど殺されるほどでなく潤いのないだけのことなり

殺到す群集心理殺気立ちエゴむき出しの奥様があり

殺風景なのに近寄ることがありげて物趣味もかわいいものよ

コロナなど終息する日のあるやなし殺気立ちたる世の不可思議さ

殺陣と書いてタテとは読むなりけり立ち回り中怪我する人も

過失相殺何対何と論別れ堂々巡り誰も得せず

悲しきは抹消抹殺世の中に生きては何とか命つながむ

お前そこに居るのかとも言われない黙殺はげに寂しきものよ

死ぬのではなく殺されることであり戦死と言えど殺されている