【嫁菜】
『万葉集』では、「うはぎ」と言う。
次の2首に詠まれている。
妻もあらば摘みて 食(た) げまし狭岑の山
野の上(へ)のうはぎ過ぎにけらずや(巻2ー221)
春日野に煙立つ見ゆ少女(をとめ)らし
春野のうはぎ採(つ)みて煮らしも(巻10ー1879)
☆本日10月27日の誕生花は「嫁菜(万葉名うはぎ)」である。
春先はお浸しにして食べられたが、今は盛りを過ぎて食べられなくなっている。
香川県坂出市の今は陸続きとなった沙弥島。『万葉集』に出てくる狭岑(さみね)の島で、柿本人麻呂が水死者によせる長歌の反歌。「この人に妻がいっしょに居たら、このうはぎを摘んで食べさせただろうに、もう島のうはぎは若葉の季節を過ぎてしまっている」と嘆く。
うはぎ(ヨメナ)は、春先、若芽を煮ておひたしにすればおいしい。花季は7~10月、直径約3㎝の帯青紫色の花を枝先につける。背丈は0.5m~1.2m。よく気をつけていると、山際のすそ野や道端の少し湿気のあるところで小さく群れて咲くのを見かける。我が剣持万葉植物園では今盛りを過ぎようとしている。野菊として総括される可憐な花。春先の若葉は食用に供された、なつかしい大和の国の植物。
うはぎ(ヨメナ)は、春先、若芽を煮ておひたしにすればおいしい。花季は7~10月、直径約3㎝の帯青紫色の花を枝先につける。背丈は0.5m~1.2m。よく気をつけていると、山際のすそ野や道端の少し湿気のあるところで小さく群れて咲くのを見かける。我が剣持万葉植物園では今盛りを過ぎようとしている。野菊として総括される可憐な花。春先の若葉は食用に供された、なつかしい大和の国の植物。
これが嫁菜(都忘れの原種)
これが都忘れ(嫁菜の改良種)