万葉の花

我が家の万葉植物園

絶滅危惧種「ムラサキ」 春の苑くれなゐにほふ桃の花下照る道に出でたつ乙女

万葉の梅花咲いて

梅桜同時に咲いて万葉故地けふテーマとして朗唱したり 歌枕以前の万葉故地などを訪ねむとして望みのままなり

左近の桜、右近の橘

内裏雛 解放時は 目くるめく

万葉、花の歌絵

菜の花、雲雀

うらうらに照れる春日に雲雀上がり心かなしも独りし思へば 大伴家持

万葉の歌を色紙に描く

地味な万葉花十選

美的鑑賞の花ではないでしょう。

万葉の歌を色紙に書く

作者未詳 或る尼 柿本人麻呂 大伯皇女 柿本人麻呂 柿本人麻呂

『万葉集』の冬の木

花の咲かない常緑樹を一応冬の木としてここに挙げれば、まず筆頭は松で、集中七十九首の多きに上っている。大伴家持の歌に「八千種の花は移ろふ常磐なる松のさ枝をわれは結ばな」(巻二十ー四五〇一)がある。また、有名な「岩代の浜松が枝を引き結びま幸く…

万葉の花歌6首

万葉集・四季の歌絵

万葉集に詠まれた花歌

百種を超える万葉の花歌絵にして静かに味はふ至福と言ふべし 剣持雅澄

万葉の風景

花万葉を色紙に

ほよ(万葉植物)

黄玉のほよのひとつぶ光る愛 雅舟 「ほよ」はヤドリギ科の常緑低木のヤドリギ。榎、欅などの大木に寄生する。冬の間も鮮やかな緑色で、万葉の人々は強い生命力を感じた。万葉集には1首だけに登場している。 [寄生木〕ヤドリギ科の 常緑小低木。ホヤ(寄生…

万葉集の「臣(樅)」の木は恩師の邸に

『万葉集』に詠まれた「臣の木」 …こごしかも 伊予の高嶺の 射狭庭の 岡に立たして 歌思ひ 辞思ほしし み湯の上の 木群を見れば 臣(おみ)の木も 生ひ継ぎにけり 鳴く鳥の 声も変らず 遠き代に 神さびゆかむ 幸しところ(巻3-322) 山部赤人 故細川敏太郎先生…

霊木 むろの木(ネズ)

起 霊木 むろの木(ネズ)を詠んだ歌は『万葉集』に7首所載されている。 承 杜松(としょう)とも呼ばれ、材質の硬く、成長は晩い。 転 木の鳥居に使われ、風雨に曝されても他に比べて長持ちする。 結 万葉仮名ではこのようにいろいろ書かれている。

万葉植物

起 秋の七草「撫子」は万葉の代表的な花 承 棗も万葉植物(玉掃刈り来鎌麿室の樹と棗が本と掃かむため) 額田王の長歌に出てくる「臣」の木は、今の樅と思われる。 結 春の野に菫摘みにと来し我そ野を懐かしみ一夜寝にける(山部赤人)

「もろだ」とはネズの木

讃岐で「もろだ」と呼ぶ木はネズ(ネズミサシ)、万葉名「室(むろ)の木」のことである。 なかなか大きくならないが、材質が細かく堅いので、何かと用具に使われる。はで杭、おうこ、鍬の柄、そして木の鳥居にまで。しかし、今ではこの木は容易に見当たらない…

万葉植物「むろの木(ネズ)」の歌

゜ 大伴旅人の亡妻哀傷歌に詠まれた「室の木」はネズ(ネズミサシ)と推定される。 起 我妹子が見し鞆の浦の【むろの木】は常世にあれど見し人ぞなき(巻3ー446) 鞆の浦の礒の【むろの木】見むごとに相見し妹は忘らえめやも(巻3ー447) 礒の上に根延ふ【むろの…

ネズ(むろの木)

大伴旅人に詠まれた「むろの木」(ネズ) 〔天平〕 二年 ( ふたとせといふとし ) 庚午 ( かのえうま ) 冬十二月 ( しはす ) 太宰帥大伴の卿の 京 ( みやこ ) に向きて 上道 ( みちだち ) する時によみたまへる歌五首 0446 我妹子が見し 鞆之浦 ( とものうら )…

葦・薄・荻の区別

ヨシとオギの区別法は、葉に縦線が有るか無いか。ヨシの穂は茶色っぽく、左右に枝分かれしている。オギは、ススキともよく間違えられる。外部形態が酷似。、古典文学においてオギとススキが区別されていたかどうかは疑問。 ススキ(オバナ) ヨシ(アシ) ヨシ…

もみじ(黄葉・紅葉)

以下の事柄は、本日の准看護学院の教養国語の前置きに使ったものです。 ~紅葉と黄葉~ 現在我々が普通「紅葉」と書くところを、万葉集ではほとんど「黄葉」という表記をしている。東北のような寒冷地帯は山紅葉は紅く、大和近畿一帯は黄葉が多いとも言われ…

紅葉をラミネートに

紅葉の句作らせんとして紅葉狩 ほどよく採ってラミネートにする 今は紅葉の真っ盛りにして天に映ゆ その一枝も二枝も採る 万葉は黄葉源氏は紅葉賀色は変われど もみつ大和美 一葉の忌日の今日は紅葉してこの永遠の才媛を恋ふ 一葉は紅葉ではない 桐一葉日当…

『万葉集』黄葉の歌

『万葉集』 モミジ(ほとんど黄葉)の歌 2190: 我が門の浅茅色づく吉隠の浪柴の野の黄葉散るらし 2194: 雁がねの来鳴きしなへに韓衣龍田の山はもみちそめたり 2195: 雁がねの声聞くなへに明日よりは春日の山はもみちそめなむ 2196: しぐれの雨間なくし降れば…

名の紅葉(一句を添えて)

ぬるでもみじ どうだんもみじ はぜもみじ にしきぎもみじ うきくさもみじ

河原撫子

柞田川河口のカワラナデシコ ( 佳日 11月11日 撮影) 我が背子が宿のなでしこ日並べて雨は降れども色も変らず(巻20ー4442) ひさかたの雨は降りしくなでしこがいや初花に恋しき我が背(〃4443) 我が宿に咲けるなでしこ賄はせむゆめ花散るないやをちに咲け(〃44…

思草の花芯をのぞく

ナンバンギセルは『万葉集』では「思ひ草」として詠まれている。 道の辺の 尾花が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思はむ (巻10-2270) 作者未詳 思草の花芯を覗き見たりけり

『万葉集』黄葉の歌百首より十首

黄葉を詠める歌百首より十首 (万葉では、ほとんど全て「紅葉」ではなく、「黄葉」と表記している) 朝露に にほひそめたる 秋山に 時雨な降りそ ありわたるがね (万葉集巻2178) 九月の しぐれの雨に 濡れとほり 春日の山は 色づきにけり (万葉集2180) 雁が音…

万葉集では「黄葉」

~紅葉と黄葉~ 現在我々が普通「紅葉」と書くところを、万葉集ではほとんど「黄葉」という表記をしている。東北のような寒冷地帯は山紅葉は紅く、大和近畿一帯は黄葉が多いとも言われるが、それも断言はできまい。楓・桜・櫨など大方は雑木紅葉というのが…