現実をしっかりと生きるそのことを忘れて生の証しでもない
我が死後にも何か残さんとする営み誰にもあれどふと疑念もつ
形なきものでもよいと思へども形あるものに固執する憐れ
無くなっていくものよりは永遠の命ある言葉書き残さんとして
千万の金品よりは精神のこもった歌文を僅かなりとも
ワープロの冷たい文字より拙くとも手書きの文字で記しておきたし
だらだらとまとまりもなく綴るより日本古来の歌句にまとめむ
三十一文字それもよけれどあっさりと象徴化して俳の句にせむ
リズムよく五七五にまとめ上げできれば季語を一つ入れておかむ
吟行を共にする句友なけれども自然の中に溶け込んでゆかむ
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