2024-06-09 「恋」10句 恋地獄草矢で胸を狙い打ち 寺山修司 鞦韆は漕ぐべし愛は奪うべし 三橋鷹女 ゆるやかに着てひとと逢ふ蛍の夜 桂信子 づかづかと来て踊子にささやける 高野素十 春の夜や心の隅に恋つくる 五明 春雨の衣桁に重し恋衣 高浜虚子 春愁を消せとたまひしキスひとつ 日野草城 恋さまざま願ひの糸も白きより 蕪村 初恋や灯篭によする顔と顔 太祗 蚊を焼くや紙燭にうつる妹が顔 一茶