わが家のメダカ誰が先生 光瀧
売り家と唐様で書く三代目 雅澄
我流で歌う浪花節かえ 博
近隣でオリンピックと呼ばれたり 澄
パリで花咲け阿部兄妹 博
負け犬が遠吠えをする人どこか 澄
人の世の事四十九対五十一 博
瓢箪駒待てば海路の日和あり 澄
貫之の船京へ難渋 博
ほととぎす平安京を筋違に 澄
静けさだけが森や野覆う 博
抜け穴かくしきれないセーフ案 澄
わが通ひ路は猫も知られず 博
総角にあこがれるのはぜいたくか 澄
日本竹島韓国独島 博
久々にほろ酔気分くらうでい 瀧
死国梅雨入り憂さ晴らし何 澄
窓に来て虫取るカエル腹白し 博
鷺は樹上で共同子育て 澄
老いた人共に暮らすや特養で 博
ある日蒸発捜索願い 澄
炎天で梅干す婆さん干からびる 博
船路ならねど宇治へ鼻向け 澄
宇治川の先陣競う水激し 博
屋島の海は源平血みどろ 澄
別府来て地獄めぐりの良い湯だな 博
知恵を失う人工頭脳 澄
頭振り鉛筆舐めてグッアイデア 博
窮余の一策吾子の名一策 澄
春日の灯思い万感万灯籠 博
般若心経不可解の解 澄
自力他力の齟齬いかにせん 澄
干満差干潟の命育てるや 博
謎掛け合うも名答出でず 澄