四羽カラス歌仙(4)「待ちわびた」の巻
令和7年10月23日 満尾
1 待ちわびた涼しさに鳴く虫の声 光瀧
2 カラタチ供える俳祖の墓前 雅澄
3 参道に枝垂れる萩や山寺は 野雅
4 文化は山から下りて来る 澄
5 葉虫来て一夜全滅ダイコの芽 博
6 庵主となって留守番をする 澄
7 松切られ隙間風吹くわが庵 博
8 新総裁に変化を期待 瀧
9 雑草の中でもネギはのびのびと 高雅
10 麻中の蓬善人となる 澄
11 見逃してこれも名月十六夜 博
12 立ち待ち居待ち寝待ちとやらも 澄
13 文化展書いた書の数肩の凝り 博
14 独り楽しみ共に楽しむ 澄
15 ノーベルは世界見ているトンボの眼 博
16 去年のマクロ今年のミクロ 澄
17 穂が垂れてten ten tenは祭の太鼓 博
18 台風四国避けてゆくらし 澄
19 七日目で笑いが見えたウソ笑い 博
20 ちょうさに集う若者達 瀧
21 煙草吸う男に寄り添う女の子 澄
22 猿田彦の面法螺貝の音 高
23 錆びついて能の翁の身のこなし 博
24 雅の郷は根付かず滅ぶ 澄
25 我が野良は松ぼっくりが宝もの 博
26 クライマックス食らいつく蟹 澄
27 パズルして帯に短しバスる秋 博
28フライングして得たものな~に 澄
29 百鬼夜行魑魅魍魎虎視眈々 博
30 深夜俳諧一筋の道 澄
31 温もりを眉毛に湛え百一歳 博
32 政治の世界秋の空です 瀧
33 変わらない永遠の愛親の空 澄
34 野菜種播き天水を待つ 博
35 厳命の一つありせば民動く 澄
36 悪政極まり秋の風吹く 高